「行政書士に依頼したものの、半年以上も申請が進まない」。倉庫業登録の手続きでは、専門性の違いから、残念ながらこのような事態に陥ってしまうことがあります。本記事では、他の事務所で停滞してしまった難易度の高い案件を、弊法人が引き継ぎ、わずか3ヶ月で登録完了まで導いた解決事例をご紹介します。

ご相談の背景:迫るタイムリミットと進まない申請

今回ご相談いただいたのは、神奈川県で一般貨物自動車運送事業を営むA社様。事業拡大に伴い、長年配送センターとして利用してきた自社倉庫について、主要荷主からの要請で「倉庫業登録」を取得する必要に迫られていました。

当初、A社様は顧問税理士から紹介された行政書士事務所に依頼。しかし、「提出された図面が古くて使えない」「建物の用途地域が複雑で調査が必要」といった理由で一向に手続きが進まず、気づけば半年が経過。担当者との連絡も次第に取りづらくなり、荷主との契約更新時期が迫る中、藁にもすがる思いで弊法人にお問い合わせいただきました。

直面していた「3つの致命的な課題」

私たちが案件を引き継ぎ、現状を分析したところ、主に3つの大きな課題によって手続きが完全に停滞していることが判明しました。

① 図面と現況の不一致
お預かりした竣工図面と実際の建物の状況が異なっていました。過去に実施された小規模な改修工事が図面に反映されておらず、このままでは建築基準法上の整合性が取れないとして、行政協議がストップしていました。
② 申請書類の致命的な不備
前任者が作成途中だった書類では、倉庫業法が求める施設設備基準、特に床の耐荷重(3900N/㎡以上)や壁の強度(2500N/㎡以上)を証明するための構造計算上の根拠が全く示されていませんでした。これでは申請を受理してもらうことすらできません。
③ 3ヶ月以内という厳しいタイムリミット
最大の課題は時間でした。主要荷主との契約更新にあたり、「3ヶ月後の契約更改日までに登録通知書を取得すること」が取引継続の条件となっており、まさに事業の存続がかかった状況でした。

行政書士法人シグマの解決策:専門家による「プロジェクト再構築」

私たちは、この複雑に絡み合った課題を解決するため、以下の3ステップでプロジェクトをゼロから再構築しました。

Step1:現地調査による「事実」の確定

正式のご依頼からわずか数日後、弊法人の担当行政書士がA社様の倉庫へ急行。図面を見ながら倉庫内を確認し、図面と現況の違いをリストアップしました。机上の空論ではなく、まず「事実」を確定させることが、すべてのスタートでした。

Step2:一級建築士との連携による「法的根拠」の構築

次に、特定した図面との差異について、申請物件を設計した一級建築士に構造上の影響を分析依頼。その結果、差異のほとんどが建築基準法上、構造耐力に影響しない「軽微な変更」の範囲内であると判断できました。一級建築士に、現況の図面を作成していただきました。これにより、行政が懸念していた「図面と現況の不整合」という最大の論点をクリアしました。

Step3:運輸局との直接協議による「最短ルート」の確立

私たちは、前任者が行っていた断片的なやり取りを一旦リセット。作成した図面と再整備した申請書類一式を持参し、管轄の運輸局の担当官と直接協議の場を設けました。「何が問題で、それに対して我々はどのような法的根拠と資料を用意したか」を明確にプレゼンテーション。その結果、「この内容であれば申請を受理し、速やかに審査を進める」という確約を取り付けることに成功。手戻りのない最短ルートで本申請へと持ち込みました。

結果、ご依頼からわずか3ヶ月で無事に倉庫業登録通知書が交付され、A社様は荷主との契約を更新。事業の危機を乗り越えることができました。

お客様の声

ご依頼いただいたA社の社長様から、以下の温かいお言葉をいただきました。

「最初の事務所からは『難しいかもしれない』『図面がないと無理だ』と言われ続け、正直諦めかけていました。しかし、シグマさんに相談した初回の面談で、『課題はここなので、こうすれば解決できます』と明確な道筋を示してくれたので、心から安心できたのを覚えています。その後の現地調査や行政とのやり取りも、報告が的確で、とにかくスピード感が全く違いました。本当に感謝しています。」

行政書士なら誰でも同じではありません。倉庫業登録でお困りの際は、ぜひ一度、私たち専門家集団にご相談ください。

行政書士法人シグマでは、倉庫業登録や物流法務に関するご相談を承っております。自社倉庫の要件確認や手続きの進め方に不安がある方は、お気軽にご相談ください。

担当者の解決メモ

倉庫業登録は、建築基準法と都市計画法が複雑に絡む、行政書士業務の中でも特に専門性が高い分野です。そのため、この分野に不慣れな専門家の場合、「何が課題で、何を証明すればよいのか」という論点の整理ができず、手続きが止まってしまうことがあります。

今回の案件の勝因は、中途半端な調査で諦めず、現地調査と専門家ネットワークを駆使して「適法性の証明」というゴールから逆算してプロセスを再設計したことにあります。既存の資料を最大限に活かしつつ、足りない部分だけを建築士の知見で的確に補うことで、建て替えや大規模な改修といった非現実的な選択肢を採ることなく、スピーディーな登録を実現できました。まさに、私たちの専門性が最も活かされた事例の一つです。